「かごめVS期末テスト!!」   まろんサマ
期末テスト・・・下にも恐ろしき期末テスト・・・
この夏、期末テストシーズンである今!
1人の少女に恐怖は迫っていた・・・!!

『なっ、なにコレぇえっ・・・全然わかんないっ!!』

少女の名は日暮かごめ・・・中学3年生にもなり、
期末テストはかなり重要なものとなっていた・・・
が、しかし!!
彼女のシャープペンシルは震え、消しゴムは使われることもなくキレイなまま・・・
テストの紙は真っ白。
コレが現在の状況だった・・・。

「犬夜叉っ!!私、今日から次の定期テストまでずーーーっと戦国時代に行かないから!!」
かごめは大声で叫んだ。
しかし負けずと言わんばかりに、犬夜叉も大声で言い返した。
「はぁっ!?ふざけんなぁ!!一体何日間来ねぇつもりだっ!!」
「約90日間よ!!夏休み挟んで勉強するのっ!!」
「それじゃあこっちはどうするってんだ!べんきょう・・・とか言うのの方が大事なのか!?」
「うっ・・・そうよ!私は来年受験なんだからっ!!」
かごめは少し考えてから言った。
「じゅ〜け〜んだぁ〜??そんなもん来年やれば良いってことだろっ!」
「受験は来年じゃ間に合わないのよっ!!あんたにはわかんないでしょうけどねぇっ・・・」
物わかりの悪い犬夜叉に、かごめはさらに声を大きくして言った。
・・・しかし犬夜叉は声を小さくしてこう言った・・・。
「オレより・・・大事なものか?」
「えっ・・・」
急に悲しそうな顔をする犬夜叉に、かごめは一瞬戸惑う。
「とっ、とにかくっ!私は帰るからね!!珊瑚ちゃんや弥勒様にちゃんと伝えておいてねっ!!」
「おい・・・」
犬夜叉が止める間もなく、かごめは井戸へと飛び込んだ。

『まったく・・・犬夜叉ったら何考えてるんだか・・・。
受験と犬夜叉どっちが大切かだなんて・・・そんなこと・・・聞いてこないでよね・・・。』

「草太!!絶対部屋入ってこないでよね!!あたし勉強するんだからっ!!」
かごめはどたどたと階段を駆け上がりながら、草太に言った。
「ねえちゃんが怖い・・・」
「おほほ・・・夫婦喧嘩でもしたのかしら?」
かごめのママは、にこやかに見守っていた。
『勉強勉強っ!!苦手教科の数学からね!友達からもらったノートを見て・・・♪』
かごめは机に参考書や教科書、ノートを広げている。
「う〜〜〜ん。ルート4が2で〜??ルート3は・・・???」
独り言をブツブツとつぶやきながら、かごめは頭を抱える。
「もーわかんないっ!!戦国時代行ってた間の勉強がちっとも!!これじゃあホントにヤバイよ〜っ」
かごめは既に半泣き状態だった。
『でも ・・・3ヶ月もあるんだから大丈夫よねっ。夏休みもあるんだし・・・』
そんなことを考えているうちに、睡魔がかごめを襲った・・・かごめはあっさりと眠りについてしまった。

『かごめ・・・かごめ・・・』
頭の中に声が響いている。
『ん・・・なぁに?・・・誰・・・?』
かごめは目をこすり、ぼやける視界の中に犬耳を発見した。
「いっ、犬夜叉!?迎えに来たのっ!?」
「いや・・・もう別れを言いに来たんだ・・・」
犬夜叉の顔が、切なく見えた。
「えっ・・・どうして・・・」
「かごめにはこっちの生活があるんだ。無理に来てたのはわかってる・・・。
もうこれ以上・・・お前に迷惑をかけたくねぇんだ。」
犬夜叉は、うつむきながら言った。
「じゃあな・・・」
「そんなっ・・・犬夜叉!!待って犬夜叉!!私が一番大事なのは・・・」
言い終わる間もなく、犬夜叉は消えていった・・・。

『私が一番大事なのは・・・』

かごめが朝日に照らされている。
「夢だったんだ・・・良かった・・・」
かごめはホッとし、しばらくぼうっとしていた。
「勉強しなくちゃ・・・」
眠い目をこすり、かごめは机へと向かった。
「・・・。」無言で数学の勉強をする。
『犬夜叉・・・迎えに来ないのかな・・・。私が言いだしたんだし・・・来ないよね・・・。』
かごめは無意識に、犬夜叉のことを考えていた。
『はっ、勉強勉強!!犬夜叉のことなんて・・・』
「犬夜叉の・・・ことなんて・・・」
ノートに水滴が静かに落ちる。
『夢のようになったらどうしよう・・・私があんなこと言ったせいで・・・』
かごめは腕の中に顔を埋め、肩を振るわせた。

『受験と犬夜叉どっちが大事だなんて・・・そんなこと・・・聞いてこないでよね・・・。
決まってるじゃない。私にとって一番大事なのは・・・』

かごめは机に顔をつけ、ずっと考えていた。
ガララッ。 その時、窓の開く音がした。
「かごめっ。何やってんだ?帰るぞっ!!」
「犬・・・夜叉・・・?ホントに・・・?」
かごめは目をこすり、犬夜叉の方を見た。
「あ?何ボケ面してんだっ?オレに決まってんだろ!!帰るぞ!!」
ギュッ・・・ かごめは犬夜叉に駆け寄り、小さな声でこういった。
「うん・・・」

「かごめぇっ!!」「かごめちゃん!!」「かごめ様っ!!」
3人が待ちかまえていたかのようにかごめに駆け寄った。
「七宝ちゃん!珊瑚ちゃん、弥勒様!!」
かごめは笑顔だった。が、しかし・・・
「ん?かごめ・・・。目が腫れているぞっ!!泣いたのじゃなっ!?」
「え・・・う・・・うん。ちょっとね・・・。」
七宝に勘づかれ、かごめは少し戸惑った。
「犬夜叉が泣かせたんじゃなぁっ!!?なんて酷いヤツじゃぁっ!!」
「うわっそうなの!?酷いことするねぇ〜」
「かごめ様が可哀想です!謝りなさい!」
「・・・くっ、言わせておけばぁあ・・・っ!!」
犬夜叉は3人に責められ、誤解を解こうとした。
「ふふふっ。」
かごめはにこやかに笑っていた。
「かごめ!!おめぇも言い返せよっ!!」
犬夜叉はそんなかごめを見て怒った。
「はいはいっ。」

『一番大事なのは・・・犬夜叉・・・あんたに決まってるでしょう・・・』
あとがき
小説第2回目!!久しぶりに書いてみましたっvv
今回は普通の小説に・・・なったかな??
丁度期末テストシーズンということで、書いてみました。
でも、やっぱり変なモノに・・・
一度このテのものを書いてみたかったものでvv
こんなヘボ小説、ここまで読んで下さった方、ありがとうございました!!

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