「卒業証書授与争奪戦! 前編」   まろんサマ
「でねっ。現代では卒業式っていうのがあって・・・」
そう説明するのは日暮かごめ。
桜舞う3月。彼女はもうすぐで中学を卒業する。
今かごめは卒業証書授与の練習に出るため、
必死に犬夜叉を納得させようとしているのだ。
「だからー。卒業式ぐらいはビシッと決めたいのよ!ねっ、お願い犬夜叉。」
「けっ。卒業式なんか出なくたって死にやしねぇんだから別にいいじゃねぇかっ」
犬夜叉は頑固に自分の意見を通し、かごめを帰らせまいとしている。
「もー・・・。楓おばあちゃん、犬夜叉に言ってやってよ!」
「うぅむ。かごめも級友との別れを惜しんでいるのじゃ。わかっておやり、犬夜叉。」
「けっ。」
楓の言葉までも無視してしまった。
「も〜っ、こうなったらおすわ・・・」
「よし、それではこうするのはどうじゃ?」
「楓ばばあ、遅い。」
『おすわり』をくらった犬夜叉が、恨めしそうにいった。

「卒業証書授与大会??」
犬夜叉一行は声をそろえて言った。
「うむ。かごめの世界の行事に、少々ルールがついておるただのゲームじゃ。」
「?それでなんで話が解決するってんだよ?」
犬夜叉は全くわからないといった様子で聞いた。
「まあまあ。これから説明するところじゃ・・・。」
「簡単に言えば、お前達に卒業証書争奪戦をしてもらう。
かごめの世界では全員が授与出来るそうだが・・・このルールでは1人しかもらえん。
そして証書を授与したものの言い分が通る。」
「おおなるほど!!だったらオレが圧勝じゃねぇか♪」
自信満々に犬夜叉は言った。
「それはどうかのぉ犬夜叉。このルールには腕力なぞちっとも必要とされんのだぞ。」
「???」
一行は顔を見合わせた。
「わしがクイズを出し、それにお主等が答える。
 正解していくごとに証書の授与が進み、
 わしのところまでいきついたものが証書を手に入れる。
 まあ犬夜叉にはちと難しすぎるかもしれんが・・・」
「なっ、なんだとぉ??やってやろうじゃねぇか!!」
犬夜叉は見事に楓の挑発に乗り、やる気満々になった。
「なんだか面白そう!私やるわっ!」
「あたしも。」  
「オラも。」
「では私も。」
こうして全く関係のない珊瑚・七宝・弥勒も加わることになった。

「それではまず自分の名前を呼ばれるところから始めるぞ。」
かごめの説明を聞いていた楓は、現代の作法に習って始めた。
(なんだか卒業証書授与の練習してるみたい・・・ありがとう楓おばあちゃんっ)
かごめは心の中で少し感動していた。
(けっ。大きな声で「ハイ!!」っていやぁいいんだろっ)
(お・・・おら・・・ちゃんと返事出来るかのうっ)
(現代ではこんな行事があるんだなぁ・・・)
(あぁ・・・あの壇上にいるのが若いおなごだったら・・・はぁ〜。)
それぞれの思いを胸に、卒業証書授与争奪戦が始まった・・・!!

「オホン。はぎよさおげむ。」
(ぇえっ、誰のこと!!!?)
犬夜叉一行は顔を見合わせた・・・

つづく
あとがき
久々に小説書いたと思えば、またもや下らないものをすみません;
今回は推理モノではありませんが、
とにかく謎解きが好きなんでいつもとあまり変わってないです・・・
最後に楓おばあちゃんが呼んだ名前、誰だかわかりますか??
ヒントは・・・コナン見てる人ならおわかりですね。(爆
後半では謎解きたくさん登場ですv多分・・・(汗

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