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「嫉妬×愛情=新しい愛」   さつきサマ
時は戦国の世。
ただいま弥勒と珊瑚が大喧嘩中。
といっても、珊瑚が一方的に怒っているのだが。
喧嘩の原因は。
モチロン弥勒のセクハラ行為。
今日はいつもにも増して酷いやり方だったので、珊瑚がキレたのだった。
そのやり方とは。
〜回想〜
弥勒 「珊瑚!琥珀が!」
珊瑚 「え?どこ・・・・・・・・って・・・法師様の、バカぁ〜!!!」

というわけだ。
珊瑚は、セクハラにに琥珀を使われたことが許せないらしい。
弥勒もやりすぎだったと思っているのだが、どれだけ謝っても珊瑚は許してくれない。
珊瑚 「法師様のバカ!ひとでなし!琥珀をそんな風に使うなんて・・・最低!大っ嫌い!!」
さすがにこれは堪えたらしい。
弥勒 「珊瑚、すまなかった。もう二度としないから、許してくれ。」
珊瑚 「無理だね。」
かごめ「ぁ、あのー・・・あたしたち、この村で宿取ってるから、二人で奈落の手がかり探してきて。」
珊瑚 「わかった。けど、あたしは一人で行くよ。」
弥勒 「そんなぁ〜・・・はぁ。珊瑚がそういうつもりなら私だって考えがありますよ。」
弥勒も苛立ってきたらしい。
犬夜叉「そんじゃ、気ぃ付けろよ。」
珊瑚 「あぁ。じゃ、あたしはこっちの道を。雲母!」
雲母 「みぃ・・」
弥勒 「おや。一人で行くのではなかったのですか?それとも、雲母は一人と数えないのです?」
珊瑚 「な゛っ・・・・そこまで言うんなら、雲母は置いていく。雲母、ゴメンね。今日は、七宝と一緒に居てやって」
雲母 「みぃ。」
かごめ「弥勒様!」
弥勒 「なんでしょう。」
珊瑚 「いいよ、かごめちゃん。じゃ、いってくるね。」
かごめ「うん・・いってらっしゃい。気をつけて。」
珊瑚 「大丈夫だって。」
弥勒 「では私も。」
犬・か「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
弥勒 「誰も気をつけてと言ってくれないのですね・・・」
犬・か「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
弥勒 「行ってきます。」

そこで、犬夜叉とかごめ、七宝と雲母は南へ。
珊瑚は西へ。
弥勒は東へと姿を消した。

珊瑚 「ったく。法師様のバカバカバカバカ。」

弥勒 「珊瑚のやつ、あそこまで怒らなくとも・・・」

二人は丁度、山の反対側に辿り着いた。
この山は以前崩壊した白霊山ぐらいある大きな山だ。
名を四季山という。
すると、山の頂上のほうからスサマジイ邪気が。
即座に気づいた二人は山へ駆け上る。

山を登ってから一時間あまり。
さすがに珊瑚も疲れてきて、暫し休憩中。
?  「う、うわぁ〜〜〜!!」
珊瑚 「!?(誰かいるのか?)」
声のするほうに近づいてみると、一人の男が鬼妖怪に追いつめられている。
?  「だ、だ、だれか、たす・・・けて・・・」
珊瑚 「飛来骨!」
妖怪 「うぎゃぁ!」
珊瑚の巨大ブーメランは、狙いから寸分違わず妖怪の首を切り落とした。
珊瑚 「無事かい?!」
?  「は、はい・・・・・」

男の名は秋【しゅう】。
この山の西側の村人らしい。
なんでもこの山の頂上には、人を食う鬼が住んでいて、一年に一度、16歳になった男女を食うのだそうだ。
西の村からは男、東の山からは女を一人ずつ。
生贄を差し出さないと、鬼が村を滅ぼすという言い伝えがあるそうだ。
そして今年西の村で白羽の矢が立ったのが、秋だった。

珊瑚 「そんな・・・よし、あたしがその鬼を退治してやるよ。」
秋  「え・・・」
珊瑚 「あたし、妖怪退治屋なんだ。あ、あたしは珊瑚。わけあってある妖怪を倒すために、仲間と旅をしてる。」
秋  「はぁ。」
珊瑚 「そんな言い伝え、誰も信じないように、鬼を倒せばいいんだろ?」
秋  「あ、はい・・・っつ・・・」
珊瑚 「ん?怪我してるじゃない。ちょっと、動かないで。」
秋はさっきの妖怪に腕をやられていた。
そこを珊瑚は丁寧に治療していく。
治療の間、2人は珊瑚の仲間の話をした。
半妖の犬夜叉、異世界からきたかごめ、子狐妖怪の七宝に忠実な僕雲母、
そして、助平な法師のこと・・・
珊瑚 「ちょっとしみるよ・・・・・・はい、もう大丈夫。」
秋  「あ、ありがとうございます・・・///」

ガサガサガサガサ・・・
?!
珊瑚 「誰だ!」
弥勒 「珊瑚か?」
出てきたのは弥勒・・・ともう一人。
珊瑚 「法師様・・・ちょっと、その女(ひと)だれよ。」
弥勒 「おまえもそちらの方は誰だ。」
珊瑚 「ちょっと、質問に答えてよ。」
弥勒 「おまえこそ答えなさい。」
珊瑚 「ったく、少しはゆずるってもんを知らないの?法師様は。この人は秋くんっていって、西の村の生贄。」
秋  「珊瑚さん、生贄って・・・」
女  「あら、じゃああなたが西のお方なのですね?」
弥勒 「ほぉ、奇遇ですなぁ。こちらの美しいおなごは夏【なつ】殿です。東の村の生贄だとか。
    余計な話が省けてよかったですなぁ。」
秋  「では、あなたが珊瑚さんに聞いた、法師様ですね?
    助平で女ったらしで意地っ張りで人でなしで・・・・・」
珊瑚 「ちょ、ちょっと秋くん!」
弥勒 「・・・・・・・・珊瑚、おまえは私のことをそういう風に―――」
夏  「では、あなたが弥勒様に聞いた、意地っ張りで素直じゃなくて、男勝りの退治屋さんで?」
弥勒 「な、夏殿・・・」
珊瑚 「ふぅん、法師様って、あたしのことそういう風に思ってたんだね。」
秋  「あの、お二人とも、鬼の住処には、午後の三時には着かなくてならないのです。」
珊瑚 「え?あ、そうなの。じゃ、行こうか、秋くん。」
弥勒 「では夏殿も。」
秋・夏「はい。」

そこで4人は歩き出した。
先頭には夏と弥勒。
後ろから少し離れて秋と珊瑚が続く。
夏  「それでは、その、奈落なるものを倒すために、あちらの退治屋さんたちとお旅を?」
弥勒 「はい。その奈落はとても手強い妖怪でして・・・」

珊瑚 「へぇー・・・・秋くんは、5人兄弟の末っ子なんだ。」
秋  「はい。上の4人は誰も生贄に差し出されていないというのに・・・」
珊瑚 「でも、いいなー。兄弟が4人もいて。」
秋  「はい?」
珊瑚 「あたし、2人だもん。」
秋  「いいじゃないですか。4人もいると、もううるさくって・・・」
珊瑚 「・・・・・うるさいくらいのほうがいいよ・・・あたし、もう弟いないもん・・・」
秋  「?!・・・亡くなられたのですか?」
珊瑚 「ぅん・・・けど、今は生きてる。」
秋  「い、生き返ったのですか?!」
珊瑚 「うーん・・・まぁ、そうなるかな?
     あたしらが追ってる、奈落って妖怪に、無理矢理生き返らされて、命令に従わせてる。」
秋  「ひ、ひどい・・・」
珊瑚 「弟だけじゃないよ、父上も、母上も、里の皆ももういない・・・」
秋  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
珊瑚 「でも今は、みんながいるから。あたしにとって、命よりも大切な人たちが。」
秋  「あ・・・・・・あの・・法師様もですか?」
珊瑚 「!?え、あの、そ、そうだけど・・・///」
秋  (赤くなった?!)「あの、珊瑚さんは、法師様のことがお好きなのですか?!」
珊瑚 「え?な、なんで―――ぅわ!」
秋  「珊瑚さん!くっ・・・」
突然珊瑚の足元の土が崩れ落ち、珊瑚と秋は穴に落ちてしまった。
珊瑚 「きゃー!」
秋   「わー!」
穴の深さは約50m。
20mほど落ちたところで、秋は珊瑚を抱きかかえた。
そしてそのまま地面へ。
ドサッ・・・・
秋  「痛っ・・・・」
珊瑚 「う・・・・・・・・・しゅ、秋くん!」
珊瑚は秋に抱きかかえられたおかげで、ほとんど衝撃は感じなかった。
秋  「さ、珊瑚さん、怪我はありませんか?」
珊瑚 「あたしは大丈夫だけど、秋くん・・・///」
秋  「平気ですよ。それより、なんですかね、この穴は。」
珊瑚 「たぶん・・・あ、たぶん、山の頂上まで続いてるんじゃ―――」
穴は長く、頂上に向かって伸びている。
弥勒 「珊瑚!」
弥勒の声が聞こえた。
穴の上から呼んでいるようだ。
秋  「法師様!2人とも、無事です!」
弥勒 「そうか!」
秋  「どうやら、鬼の下へ向かっている道になっているようです!
    ここから上に登ることは無理そうなので、私たちはこっちから行きます!」
弥勒 「・・・・わかった。気をつけてください・・・珊瑚!おまえ、さっきから喋らないが、大丈夫なのか?!」
珊瑚 「あぁ。大丈夫だよ。」
弥勒 (あいつ・・まだ怒ってるのか。)
    「秋殿、珊瑚を頼みます。」
秋  「は、はい。」
珊瑚 「///ほ、法師様も夏さんを、ちゃんと守ってあげなよ!」
弥勒 「承知しました。では。」
そこで弥勒と夏は上から、珊瑚と秋は下から鬼の住処へ向かうことになった。
あとがき
・・・・題名が・・・・不明ですな。
算数ですか。
この題名の意味は、2話で明らかになると思います。(たぶん

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「嫉妬×愛情=新しい愛2」   さつきサマ
珊瑚 「結構キツイね、この坂。」
珊瑚たちは暗い穴を歩き続けている。
秋  「大丈夫ですか?背中の武器、お持ちいたしましょうか。」
珊瑚 「だ、大丈夫だよ///」
いつまでたっても光は見えてこない。
そのとき。
珊瑚 「?!!妖気!」
妖怪 「グヮァ!」
珊瑚 「熊?!秋くん、下がって!」
現れたのは化け熊。
イキナリ後ろから襲ってきたのだった。
その爪は恐ろしく長く、尖っている。
珊瑚 (あれにやられたら終わりだ・・・)

熊はまっすぐに珊瑚を狙い、穴の壁に追い詰めた。
珊瑚は飛来骨を熊と自分の間に入れるが、熊の力は強かった。
珊瑚 「くっ・・・・」
どんどん押されている。
珊瑚はどうにか右手だけで飛来骨を支え、もう片方の手で脇差を抜いた。
シュッ
熊 「ガァァァァ!」
腕を切られた熊は、残りの力を振り絞り、珊瑚を押し倒した。
そして、爪を振り上げる。
・・・・・・・・・やられる!・・・・・
珊瑚は目をつぶる。
秋  「止めろぉ!」
秋が熊に体当たりする。
片腕のない熊は、あっさりと倒れ、死んだ。
珊瑚は足をやられていた。
おびただしい量の血。
秋  「珊瑚さん!!!」
珊瑚 「つぅ・・・・・・・」
秋  「早く手当てを!!!」

秋は珊瑚が持っていた治療道具を使い、手当てをした。
血は止まったが足首は腫れ、痛々しかった。
珊瑚 「もう大丈夫。アリガトね。さ、いこ!」
秋  「え、でも、まだ動いては・・・」
珊瑚 「大丈夫。法師様に先に鬼倒されちゃうじゃないか。ほら、早く!」
秋  「あ、は、はい・・・」
珊瑚 「あたっ・・・」
秋  「珊瑚さん!やっぱりまだ歩くのは無理でしょう・・・」
珊瑚 「だ、大丈夫だって・・・つ・・・」
秋  「あ、あの・・・私が負ぶっていきましょうか・・・///」
珊瑚 「え。・・・・・・・あの・・・いいの・・・?重いよ・・・」
秋  「そんなことはありませんよ。珊瑚さんは細いですから。」
珊瑚 「そ、そうかな・・・」
そこで珊瑚は、秋の背中に乗ることになった。
確かに珊瑚は軽い。
本当のことをいうと、かごめより軽い。
秋は余裕だと思ったのだが・・・・
問題は飛来骨。
珊瑚の体重より重い。
秋  「う・・・」
珊瑚 「お、重い?あたし、降りるよ・・」
秋  「い、いぇ、珊瑚さんは軽いのですが、この武器が・・・」
珊瑚 「あ・・・・」
秋  「・・・でも、私も男です!大丈夫です珊瑚さん、必ず頂上までお送りします!」
珊瑚 「え・・と・・(あたし、初対面の人になにやらせてるんだか・・・)」
秋  「では、出発します!!!」
秋は珊瑚と飛来骨を背負い、ひたすら上を目指した。

珊瑚 (はぁ・・・雲母連れてくればよかった・・・法師様があんなこと言うからっ)

秋  (この飛来骨とかいう武器を、珊瑚さんはいつも持っているのか・・・・
    あの法師様は、持ってやらないのか?!
    男のクセに・・・・・・・・・・・・)
珊瑚 「あ、あの・・・辛かったら言ってね、いつでも降りるからさ。」
秋  「い、いぇ大丈夫です!これぐらいちょろいちょろい!・・・ぅわ!」
飛来骨のあまりの重さに秋は前のめりにこけてしまった。
珊瑚 「ひゃっ・・・しゅ、秋くん、大丈夫?ちょっと休憩しない?」
秋  「はい・・・」
そこで2人は休憩することに。
運良くそこには水が流れていて、ノドを潤すのにちょうど良かった。
とても暗いので、相手の顔は見えないが、珊瑚は一応秋から離れて座った。

珊瑚 (はぁ・・やっぱり痛い・・・)

秋  (ふぅ・・生き返ったようだ・・・)

二人がそれぞれ心の中でため息をついていると、
ゴロゴロゴロッ!!
天井が崩れ、二人の間には大きな岩が積もった。
秋  「さ、珊瑚さん!」
珊瑚 「秋くん!」
秋  「ご無事ですか?!」
珊瑚 「あぁ。あたしは大丈夫。・・でもどうしよう・・」
秋  「私が岩をどけましょう!」
そういうと秋は、素手で大岩を動かし始めた。
珊瑚 「ちょ、ちょっと秋くん!手、怪我してるのに・・・」
秋  「私は男です!少しでも女の方を助けなくてはなりません!」
珊瑚 「・・・・・///」

30分ほど立った。
秋はまだ諦めない。

それからまた10分立った。
ガタッ
岩がどかされ、秋の顔が見えた。
珊瑚 「秋くん・・・」
秋  「さぁ珊瑚さん!はやく!また崩れたら終わりですよ!」
珊瑚 「あ、ぅん・・・」

大岩を抜けた珊瑚と秋は、また歩き出した。
やはり秋の背中には珊瑚が。

20分ほど歩いたところで、光が見えた。
秋  「珊瑚さん!光です!!!行きましょう!」
珊瑚 「あ、うん・・・」

2人が外に出ると、大きな鬼が眠っていた。
秋  「ひ、ひぇ・・・・」
珊瑚 「大丈夫。向こうに行ってて・・」
秋  「はい・・・・(けど珊瑚さん、足が・・・)
弥勒たちはまだきていないようだ。
すると、鬼が目を覚ました。
鬼  「ぁん??おまえら、生贄か?男と女。ふぁ〜〜・・・眠い・・・そういや腹減ったな・・・
    食うぞ・・・」
珊瑚 「だれがおまえなんかに食われる――くっ!・・・・」
足が疼く。
秋  「珊瑚さん!」
秋が珊瑚の傍へ駆け寄る。
珊瑚 「だ、大丈夫だから・・・向こう行っとかなきゃ危ないよ・・・」
秋  「・・・私とて男!怪我をしているおなごを一人差し置いて、逃げるようなマネはしたくはない!」
珊瑚 「え、あ、向こう行っといてって言っただけで、だれも逃げろなんて・・・」
秋に珊瑚の話は聞こえておらず。
秋  「珊瑚さん!お腰の脇差、貸していただけませぬか。」
珊瑚 「え、別にイイケド・・・って秋くん、まさか戦う気?!」
秋  「もちろんです!我が家は先祖代々、おなごを守ることを心意気にしてきました!
    長原家の名に恥じないよう、いま、この秋戦います!」
秋の苗字は長原というらしい。
珊瑚 「や、やめて秋くん、返り討ちに・・・ってちょっと!」
やはり珊瑚の言葉は届いておらず、秋は鬼の元へ。
秋  「たぁぁぁぁぁぁっ!」
鬼  「ほぉ、やっと歯向かう気になったか。今までのヤツは、わしの姿を見るや否や、気絶してたからな。
    たまには威勢のいいヤツを食いたいと思っていたところだ。」
秋  「うるさい妖怪!」
秋は珊瑚の脇差を振りかざし、鬼に向かっていく。
だが、鬼の手が飛んできて、横から秋を殴った。
ドガッ
秋  「・・・珊・・瑚・・さん・・・・・・」
秋は木に叩き付けられ、気を失った。

珊瑚 「しゅ、秋くん!クソっ許さないよ!」
鬼  「今年はいい年だな。威勢のいいヤツが二人とは。」
珊瑚 「黙れ!飛来骨!!」
珊瑚の獲物は大きく弓を描き、鬼の元へ。
鬼  「女ぁ。そんなものがわしに効くと思うか。」
鬼は飛来骨を片手で払いのけ、珊瑚のほうに向かってきた。
珊瑚 「くっ・・(怪我の所為で動けない・・)」
鬼が腕を振り上げる。
珊瑚 (ここまでか・・・)
ドッ
珊瑚は真後ろの木に叩きつけられた。
珊瑚 「か・・・・・・は・・・」
珊瑚は立ち上がる。
ここで己が倒れれば、秋までやられる。
自分にやさしくしてくれた秋を、死なせるわけにはいかない。
だが、立ち上がったはいいが、動けない。
飛来骨も脇差も、手元にない。
足ももう痛みを感じないまでになっている。
鬼がもう一度手を振り上げる。
だが今度は手に鎖鎌を持っている。
珊瑚 「ちくしょ・・・」
鬼  「ここまでだな・・」
珊瑚 (あたしは、琥珀が使う武器でやられるのか・・・)
鎖鎌を振り下ろす音がした。
シュッ
珊瑚 (秋くん、ゴメンね・・)
キ―――ン・・・
?!
なにやら金属音が。
助かったようだ。
恐る恐る目を開けると、そこには錫杖で鎖鎌を受け止める弥勒がいた。
珊瑚 「ほう・・しさま・・」
弥勒 「珊瑚!無事か!」
珊瑚 「ぅん・・・」
珊瑚はフワリと後ろに倒れた。
ドシャッ
意識はあるが、足に力が入らない。
弥勒 「珊瑚!ちっ・・成敗!!」
ゴォォォォォォ・・・
弥勒は風穴を開いた。
鬼  「なに?!」
妖怪は跡形もなく消えた。

弥勒 「珊瑚、珊瑚!大丈夫か?」
珊瑚 「ぁ・・・ぅん・・・」

秋が目を覚ました。
秋  「ぅ・・・あ・・珊瑚さん!・・・法師様・・・」

夏も近くで見ていた。
夏  「法師様・・」

弥勒は珊瑚を起こした。
珊瑚はそっと、弥勒から目を背ける。
弥勒 「珊瑚・・まだ怒って―――」
珊瑚 「・・・・・・・おそかったね・・・・」
弥勒 「へ?」
珊瑚 「・・・待ちくたびれたよ・・・」
珊瑚は一度弥勒と目を合わせ、またそらした。
弥勒 「珊瑚・・・・・」
珊瑚 「来てくれるって信じてた・・けど、法師様が着てくれるまで、あたしが立っていられる自信がなかった。」
弥勒 「・・ちゃんと・・立っていたではないか・・」
珊瑚 「ギリギリね。」
珊瑚は恥ずかしそうな嬉しそうな笑みを浮かべた。
弥勒 「・・遅くなってすまない・・痛かったろう・・・」
弥勒はそっと、珊瑚を抱きしめた。
なぜか珊瑚も抵抗しなかった。
珊瑚 「平気だよ。」
弥勒 「おまえ、こんなときまで意地を・・」
珊瑚 「張ってないよ。だって・・法師様と喧嘩したまま二度と会えないんじゃないかって
    考えたときのほうが辛かった・・」
弥勒 「そう・・か・・珊瑚・・あのときのこと、許してもらえるか・・?」
珊瑚 「もうしない?」
弥勒 「約束する。」
珊瑚 「よし、許してあげる。そのかわり・・・」
弥勒 「許してもらえるならなんでもしますよ。」
珊瑚 「帰り、飛来骨持ってくれる?」
弥勒 「へ・・・?」
珊瑚 「ちょっとあれもって歩けそうにないからさ・・」
弥勒 「お安い御用です。でも、それだけで償うのでは足りないでしょう。」
珊瑚 「え・・・十分――」
弥勒 「おまえごと持って帰りましょう。」
珊瑚 「・・・・・・・・・・・なんでそうなるの。しかも人をモノみたいに。」
弥勒 「もう歩けないでしょう。」
弥勒と珊瑚は同時に珊瑚の足に目を落とす。
珊瑚 「あ・・・・・」
珊瑚の足は赤く腫れ、傷口が開いたので多量の血も出ていた。
珊瑚 「う・・・」
弥勒 「ハァ・・わたしが変なことを言ったので、雲母もいませんしなぁ・・」
珊瑚 「ホンット、法師様ってイジワルだよね。」
弥勒 「わたしが抱いて帰るしかありませんな。」
珊瑚 「大丈夫だって。自分で歩ける・・」
弥勒 「秋殿にこれ以上迷惑かけるわけには行きませんから。」
珊瑚 「あ・・そうだ、秋くん!」

珊瑚は痛む足をひきずりながら、ことの成り行きを口をあけて見ていた秋の元へと歩く。
珊瑚 「大丈夫?」
秋  「は、はい・・・・(失恋だ・・・)」

弥勒はそんな珊瑚を横目に見ながら夏の元へ。
弥勒 「夏殿。置いて行ってしまって申し訳ない。」
弥勒は珊瑚の危機を感じ取り、夏を置いて走っていってしまったのだった。
夏  「いぇ、そんな・・・(失恋だわ・・)」

帰り道、歩く順番が変わった。
先頭には、かごめの国いわゆる「お姫様だっこ」をされている珊瑚に、している弥勒。
珊瑚 「やだちょっと、下ろしてよ!一人で歩けるってば!」
弥勒 「嘘をつきなさい。その足で歩けるわけがないだろう。」

後ろからは失恋した夏と秋が。
二人ともさきほどからため息ばかり。
ふいに秋が切り出した。
秋  「はぁ・・わたしは失恋してしまったようです・・・」
夏  「あら、秋さんもですか?・・実はわたしも・・・」
秋  「あの二人、とてもお似合いで、中に入っていけないんですよね。」
夏  「はぃ・・・あの、秋さん、わたしたち、似ていますわね。」
秋  「は、はぃ。わたしも先ほどから感じておりました。」
夏  「あの・・・・・・」
秋  「はい・・・・・・」

四人は犬夜叉たちが待っている南の村へ。
珊瑚はかごめに手当てを受けながら、今日のことを話して聞かせてた。
かごめ「へぇ・・そんなことがあったんだぁ。あたしたちも、行けばよかったわね。」
珊瑚 「大丈夫だよ。それに、かごめちゃん、疲れてただろ。」
かごめ「え・・あ・・まぁ・・・・(珊瑚ちゃんには隠せないわね。)」
珊瑚 「アリガト。痛みも大分引いたよ。」
かごめ「そう・・・(珊瑚ちゃん、隠すのは下手ね。)」
だれがみても痛みが引いたようには見えなかった。

次の日、一行は村を出ることにした。
珊瑚は雲母に乗ることになった。

一行は秋と夏に別れを告げた。
そのとき聞いた言葉に珊瑚と弥勒は吃驚した。
秋と夏は結婚するのだそうだ。
どうもお互い惚れやすい性格だったみたいだ。
弥勒 「それではお二人とも、お元気で。」
夏  「はい。ありがとうございます。法師様と退治屋さんも、どうぞ末永くお幸せに。」
珊瑚 「ぇ・・・な、なんで――」
弥勒 「はい。必ずわたしが幸せにしますので。」
珊瑚 「ちょ、ちょっと法師様!」
秋  「珊瑚さん・・・・さようなら・・・」
珊瑚 「え、あ、うん・・いろいろとアリガトね。」

犬夜叉「けどよー。」
犬夜叉がイキナリ口を開いた。
七宝 「なんじゃ犬夜叉。」
犬夜叉「珊瑚、おめぇ、途中の洞窟で、足やられたんだろ?そっから鬼んとこまで、どうやって行ったんだ?」
珊瑚 「え・・・///」
そのとき珊瑚の顔が赤くなったのを、一行は見逃さなかった。
かごめ「まさか、あの秋って人におんぶしてもらって・・」
珊瑚 「あ、えっと、その・・秋くんが・・だから・・」
弥勒 「そうなんですね。」
弥勒の声が冷たくなる。
犬夜叉「けど弥勒、おまえがあんときに珊瑚と喧嘩しなかったら、
     洞窟の中には珊瑚とおまえになってたんじゃねーのか?」
弥勒 「あ・・・・」
かごめ「そうよねー。弥勒様があそこで変なこと言わなかったら、珊瑚ちゃんには雲母がついていってたわけだし。」
七宝 「やっぱり弥勒が悪いんじゃな。」
弥勒 「・・・・・・はぁ・・」
珊瑚 「な、なにため息ついてんのさ・・」
弥勒 「いえ・・なんにも・・はぁ・・」
珊瑚 「・・・ありがとね。」
弥勒 「はぃ?」
珊瑚 「なんにもないよ///」
あとがき
嫉妬×愛情=新しい愛。
弥勒が秋に嫉妬して、珊瑚は夏に嫉妬していた。
秋は珊瑚のことが好きだったし、夏も弥勒のことが好きだった。
だが、秋も夏も、弥勒と珊瑚が深い愛で結ばれていることに気づき、諦める。
そして、秋と夏は自分たちが似ている事に気づき、結ばれる。

みたいなことが書きたかったんですが、全然ダメですな。
今回は鋭い犬夜叉くんを書いてみました。

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