昔々、竹取の翁と言うものがおりました。
名前は、弥勒と申しました。
弥勒は竹を切って、その竹で作ったもので生活していました。
ある日、弥勒が竹を取りに出かけると、ある一本の竹が光っていたのでした。
「あれはなんでしょう?」
不思議に思った弥勒は竹を錫杖で叩き割ってみました。
すると、中から10cmほどの可愛らしい、女の子と思われる人物が座っていました。
犬の耳。銀色の髪の毛。
とっても可愛らしかったので、弥勒は家にもって帰ることにしました。
家では、弥勒の妻の七宝が夕食の準備をして待ち受けていました。
そこへ、弥勒が小さな女の子と思われる人物を持って帰ったので、たいそう驚きました。
しかし、とっても可愛らしかったので養う事にしました。
「弥勒、お前、よく『自分の子供を生んでくれ』と言わなかったのう」
と、七宝が言うと、弥勒は苦笑して、
「こんなに小さい子供に言えるわけないでしょう」
と、言いました。
そのとき、女の子はとっても安心した顔をしました。
しかし、七宝が、
「こいつ、半妖ではないのか?」
と、弥勒に尋ねると、小さな女の子はがぶりと七宝の指に噛み付きました。
「陰険な女子(おなご)じゃのう。。。」
と、いうと、女の子はつんと後ろを向きました。
次の日弥勒が竹を取りに行くと、またもや光っている竹をみつけました。
その竹を錫杖で割ってみると、小判が次々と出てきました。
「こっ、これは天の思し召し。有り難く頂くとしましょう」
と、弥勒は衣の中に小判を次々と入れていきました。
家に帰ると、
「盗んできたのか?」
と、七宝に疑われましたが、その辺は頑張って説明をしました。
そして、次の日、竹を取りに行くと、またもや竹が光っていました。
その竹の中からも小判がざくざくと出てきました。
そんなことが何日も続いたので弥勒と七宝の家は大金持ちになりました。
そのお金で、家を建て直し、女の子に服を着せてあげたりしました。
そして、3ヶ月が経ちました。
小さな女の子はすくすくと成長し、その頃には年頃の女の子になっていました。
しかし、七宝が
「半妖みたいじゃのう」
というと、すぐに殴りかかる女の子になってしまいました。
でも、名前がないのが可哀想なので、弥勒と七宝は名前を付けてあげることにしました。
名前は、近くの神社の僧侶に、「犬姫」と名付けられました。
犬姫と名付けられると、たくさんの求婚者が現れました。
犬耳を持ち、銀色の髪の毛を持ち、周りは光に満ちていて、闊達な娘だと都では評判の娘になっていました。
なので、弥勒家の周りでは一目見ようと人が絶えませんでした。
そんな時、2人の求婚者が現れました。
その人達は、珊瑚と雲母といいました。
珊瑚は、
「犬姫、とっても可愛らしい方とお見受けしました。
それも、闊達な娘御でいらっしゃるようで。
私ならば武芸の心得がありますので、お相手になる事もできますが。
如何でしょう?
嫁にいらっしゃいませんか?」
と、言いました。
雲母(擬人化)は、
「闊達な娘さんとあらば、私の背中に乗って空を駆け巡るのが宜しいでしょう。
きっと、気に入ると思います。
是非、私の家のお嫁さんに」
と、言いました。
でも、犬姫はどちらの求婚も断りました。
そして、翌日(∑早)、時の帝、かごめが現れて求婚をしました。
しかし、犬姫はこれをも断ってしまいました。
「どうしてなの、犬姫?」
と、かごめが尋ねると、犬姫は、
「俺は、人を信じられない」
と、言いました。
しかし、かごめは引き下がろうとせず、頑張って説得を続けました。
その結果、犬姫はかごめに心を許すようになったのです。
しかし、朔の日になると月に帰らなければいけないことを犬姫は知っていました。
「俺、次の朔の日に月に帰らなきゃならねぇんだ・・・」
と、犬姫は言いました。
「そんなの、私の破魔の矢で追い払ってあげるから!」
と、かごめは言いました。
そして、ついに朔の日がやってきてしまったのです。
警備はかごめ一人。
弥勒も七宝も大変心配しましたが、帝に対して失礼なので、奥の部屋にこもっていました。
そして、天女たちがやってきました。
先頭に、その天女たちを束ねる、若布の様な髪の毛をした人がいました。
「わしの名は、奈落と言う。
罪人、犬夜叉の刑期が終わったので、迎えに参った」
奈落はそういいました。
すると、犬姫が奥の部屋から出てきたのです。
「奈落っ!俺は帰らねぇぞ!」
と、艶やかな着物を引き摺り、奈落に向かって吠えたのです。
その犬姫の姿を見て、
かごめはこの奈落が桃色の天女の服をまとっているような世界で
この愛らしい犬姫がいるほうがよっぽど可哀想だと思いました。
だから、
「犬姫は、こちらの世界が良いと言っているわ!帰って!!
大体、犬姫がどういう罪を犯したと言うの!?
犬姫はとってもいい人だわ!!」
と、言いました。すると、奈落は、
「犬夜叉はわしらの月の世界で、その美しさが罪となり、罪人となったのだ。
犬夜叉に酔いしれたものは数知れず、わしの夫、桔梗も虜となった。
だから、罪人として追放した」
と、言い放ちました。
こんな人の夫ってどんな人かしら、と、かごめは思いました。
と、その隙に奈落は触手で犬姫を捕まえてしまったのです。
「わぁぁぁぁ!!」
「犬姫!」
と、かごめは叫びましたが、犬姫はいまや奈落の手の元でした。
「ふはは!では、犬夜叉は貰っていく!!」
と、言い残し、奈落は背を向けました。
その瞬間。
かごめは破魔の矢を奈落の背に放ったのです。
「あたれーーーーーーっ!!!!!」
あたりは一瞬にして澄み切った清浄な空気が流れました。
その清らかさが効いたのか、奈落は、
「な・・・に・・・?」
と言いながら、消え去ってしまいました。
月の世界に返ったのか、もしくは死んでしまったのか。
そんなことは、もう、どうでもいいことです。
犬姫は、かごめのもとへ帰ってきたのですから。
<THE END>
座談会
犬夜叉:「あーーーー!!気色悪かった!!くそっ!!(バシッ/着物脱ぎ捨て」
弥勒:「いや、なかなか似合ってましたよv(ニコ」
珊瑚:「そーそーvv」
犬夜叉:「てめーらなぁ、人事だと思いやがって!!
爺のかっこなんだから弥勒はいいけどなぁ!
女物の服なんて、着心地悪いんだよ!
なぁ、奈落!!」
奈落:「犬夜叉なぞ、まだ可愛らしいわ!!
わしなど(キッ/睨)、桃色の天女の服(透け透け)だぞ!!(うる目」
どたどたどた・・・(楽屋へ走ってくる音)
桔梗:「奈落!!
貴様、誰がお前の夫だ!!
神無の鏡で監視していればっ!!
台本にもないことをぬかしおって!!(バシッ/台本を机に叩きつける音」
かごめ:「でも、なかなかの出来栄えだったよねー、神楽v」
(補足:神楽はカメラ回してました)
神楽:「まぁまぁだな。(心:犬夜叉ってのが気にいらねぇんだよなぁ。
殺生丸の野郎のほうがあってたんじゃねぇのか?)」
かごめ:「七宝ちゃんも、雲母も結構いい出来栄えだったと思うわよねぇ~vv」
雲母:「キュウ♪(珊瑚ちゃんと共演できたので大満足)」
七宝:「しかし、かごめの時代ではこんなもの(犬取物語のドラマ)が必要なのか?」
かごめ:「え?これ?今度、雫月ちゃんが誕生日だから、このドラマを誕生日プレゼントにしようと思ってv」
七宝:「そうなのか??しかし、よくこんなドタバタしたものを出す気になるのうJJ
誰が台本を考えたんじゃ??」
かごめ:「え?神久夜だけど・・・」
ドタタタ・・・(走ってくる音
神久夜:「ッてことで、HAPPY BIRTHDAY!!雫月!!」
神無:「これからもよろしく・・・」
あとがき
雫月さん、お誕生日おめでとう御座いますv
えと、16歳ですねv
これで、かごめちゃんより1個年上になっちゃいましたね。
でも、珊瑚ちゃんと同い年になれますよねvv
小説(?)の事ですが、
殺生丸一行を書かなかったのは、去年書いたので、いいかな・・・と、思ってもみたり。(爆
あと、物語風味で、「~でした。」みたいな書き方もやってみたかったんですよvv
あと、台詞だけの文とか。
この機会にやらせてもらって済みませんJJ
でも、物語風味なんて私には無理っぽかったです・・・JJ
読みにくい読みにくい・・・JJ
あ、補足ですが、奈落が『犬夜叉』と、言っているのは
本当の名前は『犬夜叉』だからなんですよ。
『犬姫』は神社の僧侶がつけた名前ですから、本名とは違うんですよねv
あと、最後に『神久夜』が出てきてますが、これは私ではなく、本物の神久夜ですv
美人な方の神久夜ですから、お間違えなくv
座談会はチャット風味で書かせていただきましたv
これからもエミリア発展を祈りつつ、アトガキに変えさせていただきます。vv
管理人注:エミリア=犬道楽