少年サンデーコミックス 16巻
犬夜叉 (16)   出版社・・・・・・・・小学館
  発売月・・・・・・・・2000年7月

表紙
大きく描かれている妖怪化している犬夜叉も、下でかごめを守っている通常の犬夜叉も、どっちも同じ人物なんですが、妖怪の本能からかごめを守ろうとしている犬夜叉をイメージしているんだと思います。
折りこみ
こっち見んなwな悟心鬼。
中表紙
小鳥と遊ぶりんちゃん。1人でお留守番の時とかいつもこんな風に遊んで待っているんでしょうか。
裏表紙
この巻の裏表紙の言葉は、犬夜叉コミックの裏表紙の中でも1・2を争うくらい好きです。「だって、それが人間だから。」っていいですよね。実際、あまりこの巻の内容とは関係無かったりするんですが…


1話 人間の盾
かごめの魂は神無の鏡に納まりきりませんでした。かごめの魂はそれほど大きいものみたいです。それとも先に村人の魂を吸い取ったせいで、鏡の容量が限界に達したんでしょうか…?犬夜叉を足止めし、奈落にとっても脅威となりうるかごめを消したかったのでしょうか。正攻法だと返り討ちにされてしまうから、神無の鏡で魂を抜くという方法に出たのでしょうね。そもそも奈落は正攻法なんて絶対使いませんけど。
前回神楽と戦った時は、かごめの助けを借りて風の傷を作って勝利した犬夜叉でしたが、もう既に奈落にはそのような風の傷の特性は知られていたんですね。早速そこを突いてくるとはさすがというか何というか…。
風の傷をわざと作り、斬らせようとしたけれど人間の盾を置いて斬らせない、そんなじらせ技が奈落らしい。じわじわっと心理戦に持ち込むからなー奈落は。でも以前の犬夜叉ならば、迷わず鉄砕牙を振り下ろしたかもしれません(まぁ鉄砕牙はそんな人には持つ資格は無いんですが…)。犬夜叉が以前とは変わってきていることも、奈落はきちんと把握してるんですね~

2話 反転
「こんなまわりくどいことしなくたって…あたしひとりでも倒せそうな気がするけど…」と神楽が思う通り、神無の鏡で風の傷をはね返さなくても村人を盾にとっていればたぶん神楽でも犬夜叉を倒せるんです。でもわざわざそういうまわりくど~いことをしちゃうのが奈落なんですよね。奈落は鏡で風の傷をはね返すことで、犬夜叉を殺そうとは思ってなかったと思います。鉄砕牙の極意を破ることによって心理的にダメージを与え、この後の話になりますが、桔梗のことを口に出して更にねちねち心理攻撃します。こういうまわりくどい筋書きを立てるのが大好きなんですよね、奈落は。
今回は傀儡ではありません!奈落自身が犬夜叉たちの目の前に現れました。

3話 四魂の光
奈落・神楽・神無の3ショットの表紙がカッコいい。今まで奈落って自分で手を下さないとはいえ、ずっと付き従っている部下っていなかったじゃないですか。でもここにきて「悪の奈落軍団」みたいになってきてます。
奈落が神楽や神無といった自分の分身を生み出せるようになったのは、四魂のかけらの力のおかげらしいです。
奈落がここで桔梗の名前をわざわざ出したのは、犬夜叉を心理的に追い詰めるためでしょうね。わざわざ奈落自身が前線に出てきたのも、犬夜叉に自分で言いたかったんだと思います。なんという嫌がらせ!やっぱり最初っから、神無の鏡を使って犬夜叉を殺そうとは思ってなかったんでしょうね。桔梗から貰った四魂のかけらを見せびらかし、更に犬夜叉をねちねちと心理的に攻めます。ああどうしてだろう…奈落が「桔梗から四魂のかけら貰っちゃったもんねーだ。どーだ犬夜叉悔しいだろっ!羨ましいだろっ!え!?あーげないよーだっ!(あっかんべー)」と言っているように見えるぜ…(ノ▽;)ごしごし
「あたしの矢はね…悪いやつにしか当たらないのよ。」ってかごめちゃんカッコいいー!!奈落もこの子だけは読めないんですよね。いつもイレギュラー。

4話 放たれた矢
かごめの矢→鏡から魂が溢れ出る→弥勒の風穴、の流れがスピーディでよかったです。
鉄砕牙の極意・風の傷は会得早々破られてしまうし、奈落のねちねち桔梗作戦も大きく効き、犬夜叉は今回相当な心理的ダメージをくらってしまったようです。奈落は逃げてしまいましたが、風の傷を受けてから結局1度も起き上がることができず、天を仰いだまま奈落の捨て台詞を聞く犬夜叉の姿からも心情がひしひしと伝わってくるようです。何もかも真っ白な感じ。
神無の鏡によって魂を抜かれていた村人や小春ちゃんたちも無事。操られていた間の記憶は無いみたいです。小春ちゃん、操られていたとはいえ、思いを寄せる弥勒を騙し、傷つけてしまったのですから、記憶が無いほうが幸せなのかもしれません。
桔梗は以前のように、戦で傷ついた人を手当てして過ごしているようです。そんな桔梗の元にわざわざ出向く奈落のなんと根回しの速いことか。フットワークいいですね、奈落。傀儡だろうけど。桔梗の登場は少し久し振りですが、奈落はその間ずーっと桔梗の動向を随時チェックしてたんだろうな…(変な目)。彼女の動向は色々と不可解だし。

5話 桔梗の真意
「おまえの命は私のものだ…」という桔梗の台詞ですが、以前地獄に犬夜叉を連れて行こうとした時はまんまその通りでした。けれど今は命を奪おうとか、一緒に地獄へ行こうとか、死を共にしたいという感じではないかなーと思います。命というか「おまえは私のものだ」という雰囲気かな?上手く言えないんですが;
50年前もそうでしたが、犬夜叉と桔梗の仲が奈落の罠によって憎しみの関係になるなんてことは無いんですよね。50年前のことは仕組まれたものだったと知ったのは、お互い復活してからでしたけど、それまでお互いに憎しみ合っていたかというとそうじゃない、というのが私の感想です(以前も書きましたが)。どうしても桔梗も犬夜叉もお互いのことを憎しみきれてないという印象を受けましたし、やっぱり信じる信じないの問題じゃなくて、好きな人って「信じたい」じゃないですか。好きだった人を嫌いになるのって難しいと思うんです。
手負い犬夜叉がたまんないっす…

6話 三匹目の妖怪
かごめと目を合わせられない犬夜叉がかわいい…。桔梗に何をされようとも、桔梗のことを憎みきれないんですよね。それに今回のことは何か桔梗にも策があってのことらしいので、分からないけれど桔梗を信じたい、そんな所だと思います。でもかごめちゃんの女心も少しは分かったげて!
3匹目の奈落の分身、悟心鬼が登場。神無・神楽と美少女が続いていたので、奈落の趣味を疑ってしまいましたが、ここでいきなり変化球きました。全く「美」とはかけ離れてますね。モロに妖怪です。ごめんね、奈落。私、あなたのこと誤解してたわ。
悟心鬼はその名のとおり、人の考えていることが分かってしまうらしい。奈落の分身なんだから、奈落もやろうと思えば人の心を読むこととかできるんでしょうか?
神楽は奈落に心臓を握られているから嫌々従っているけど、他の分身も奈落に心臓を握られているんでしょうか。後から出てくる獣郎丸(影郎丸)も心臓を握られていたので、たぶん他の分身もそうなんだろうと思います。神無は黙って従いそうな感じもしますけど…

7話 悟心鬼
神無や神楽は悟心鬼が生まれる前の「前座」だったらしい。え…ごめんもう1回言って?なんかエヴァ弐号機を思い出すんですけど。
鉄砕牙がお…折れた…。まさかの悟心鬼、ごめん君はやっぱりすごい妖怪だったのね。犬夜叉のお父様の牙よりも、鬼の牙のほうが強いみたいです。風の傷を突き抜けてきてしまうし、悟心鬼ってただの「大喰らいの能なし(by.神楽)」じゃあなかったんだ!大抵こういう心が読める敵っていうのは、自分のその力に頼りすぎて自滅する場合が多いんだけどそんな事も無さそうですし。
鉄砕牙って刀だから接近戦が主なわけですが、風の傷って遠距離攻撃なんですよね。珊瑚が「風の傷を突き抜けて…」と言っていますが、風の傷って犬夜叉以外にも見えるものなんですかね…?悟心鬼は心が読めるからまぁいいとして、鼻もきかない人間に風の傷って見えるんだろうか。目に見えるものじゃない、って前に刀々斎言ってませんでしたっけ?

8話 妖怪の血
新しい技・風の傷も会得して、ますます鉄砕牙に頼ることが多くなった犬夜叉でしたが、前回奈落に破られ、今回悟心鬼に噛み砕かれ、相当参ります。
やはり悟心鬼を、相手の考えていることが読めるという設定にしたのも、妖怪化した犬夜叉の心境の変化を語らせるためでしょう。
完全に妖怪となってしまった犬夜叉は、半妖の時よりも断然強いみたい。
妖怪に変化した犬夜叉は残虐だけど、新鮮でなんかかっこいい…心なしか毛並みも半妖時よりさらさらしているような気がするのはナゼ。もみ上げの部分の毛と見開いた目や顔の模様のせいか、歌舞伎役者のようです。普段はそんなに思わないけど、こうやって妖怪化すると、大型犬化した殺生丸と似てますね。
「念仏でも唱えな、悟心鬼。」というかっこいい犬夜叉の台詞がありますが、私が中学生の時、何かを書いていて「あれ?唱えるってどういう風に漢字書くんだっけ?」と思った私は、「そういえば犬夜叉が「唱える」って悟心鬼に言ってたっけ」と思い出し、この台詞で唱えるという字を調べた、ということがありました。いやいや、辞書をひけ。

9話 本能
犬夜叉は完全に心を失って妖怪になっているわけでもなく、冷静に自分の行動を見つめることはできるみたいです、今の所は。抑制はきかないものの、かごめに対して近付かないように言ってますし。
かごめに「もう…敵はいないわ。」と言われた後の犬夜叉の表情が好きです。犬夜叉の心には悲しみも恐れも迷いも怒りも無い、と悟心鬼は言っていましたが、元々はそんな感情があるから故に妖怪となってしまったともいえる犬夜叉。かごめの優しい言葉は妖怪化した犬夜叉の心に響いたんだと思います。
りんちゃん喋れるようになって再登場。相変わらずかわいいな、この子は。着物も変わって、前よりますますかわいい。殺生丸と邪見、っていうだけでちょっと見た目おかしな組み合わせだったのに、更にそこにりんまで加わって、ますます殺生丸一行にアンバランスな味わいが出てきました。殺生丸とりんちゃんのやりとり…いい…///
鉄砕牙は、犬夜叉に流れる妖怪の血を封じ込めるためのものでもあったそうです。言葉の通り、鉄砕牙自体の妖力とかが犬夜叉の妖怪の血を封じ込めているというのもあると思いますが、もっと精神的な部分もあると思いました。鉄砕牙に頼ることによって、妖怪の血に頼らなくて済むとかそういう。奈落によって鉄砕牙が破られ、今回悟心鬼に砕かれたことによってもうこの上なく死の危機を感じたんだと思います。
ここで気になるのは、鉄砕牙を持つ前はどうして犬夜叉は妖怪化しなかったか、という点。鉄砕牙が納められていた犬夜叉の父親の骸は黒真珠に封じられていました。その黒真珠は犬夜叉の目の中にあったので、間接的に鉄砕牙は犬夜叉の妖怪の血を封じていた、と私は勝手に解釈しております。でもまあ単純に、犬夜叉はそれまで命の危険を感じたことが無かったからなのかもしれませんけど。

10話 鬼の剣
かっ、かわいっ///刀々斎に怒られて、歯を抜かれてる犬夜叉がかわいすぎる…。鉄砕牙はもともと犬夜叉の父親の牙から作られたものなので、犬夜叉の牙をつなぎに使うのはいいですね。牙って半日もすれば生え変わるんだ。
刀々斎の元弟子・灰刃坊が登場。まさか天生牙にこんな使い道があったとは…さすがは殺生丸様。犬夜叉を直接倒すことはできないかもしれませんが、以前の「使いようによっては役に立つかもしれない」ってこういうことを想定してのことだったんですね。
くはっ!不意打ちで朔犬!人間犬夜叉の照れ顔に激弱い私には心臓に悪い登場の仕方です…この「ったく ちくしょーめ。」って言ってる犬夜叉、後ろの岩のせいで、なんか羽が生えてるように見えるんですよ!!数年前に誰かに言われてから、以来このコマを見るたびに、大好物な朔犬+照れ顔ということもあって確実にニヤります、私。
ここで朔の日の人間の犬夜叉になることで、改めて本物の妖怪になりたいか、という問いを犬夜叉に考えさせることになっていると思います。それにしても、犬夜叉が朔の日に人間になるという秘密は犬夜叉以外、冥加ですら知らなかったことだったのに、だんだんと秘密を共有する人が増えていっているのは嬉しいな。犬夜叉が信頼する人が増えたってことですもんね。
邪見が…!りんちゃんに殺生丸のお付きの座をバトンタッチして遠くへ旅立ってしまいました…(違

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